
人は病気で死ぬのではなく、寿命で死ぬ。
人は病気で死ぬのではなく、寿命で死ぬ。これは、母がよく口にしていた言葉です。私も最近つくづく思います。母の施設には100歳の人も多くいます。95歳で、足腰がしっかりしていて、今でも颯爽と歩かれる方もいます。そうかと、思えば、母より、ずっと若い人が寝たきりの場合もあります。胃ろうをしていて、普通の食事ができない人もいました。この方は気の毒でした。楽しいおやつの時間も何も口にすることができないから。寝たきりの人も勿論かわいそうです。けれど、あら? いつのまにか胃ろうの人が普通の食事に変わっている。寝たきりの人が車いすになっている!!スタッフさん曰く正直お年寄りには将来がないと思われるかもしれませんが、こういう奇跡もあるのです。だから、決してあきらめたらいけないんですよと。ほんとうに母の言ったとおりです。けれど….普通の椅子に座っていらした方が車いす、そしてリクライニングの車いすに変わり、点滴の管が痛々しく細い腕に…この方を見ていたら自然に涙があふれてきました。もう、まさに骨と皮。血管、動脈も静脈も透き通って見えて息も絶え絶えです。奇跡は、もう起こらないかも。この施設は私の友人から紹介され...