介護のこと

人は病気で死ぬのではなく、寿命で死ぬ。

人は病気で死ぬのではなく、寿命で死ぬ。これは、母がよく口にしていた言葉です。私も最近つくづく思います。母の施設には100歳の人も多くいます。95歳で、足腰がしっかりしていて、今でも颯爽と歩かれる方もいます。そうかと、思えば、母より、ずっと若い人が寝たきりの場合もあります。胃ろうをしていて、普通の食事ができない人もいました。この方は気の毒でした。楽しいおやつの時間も何も口にすることができないから。寝たきりの人も勿論かわいそうです。けれど、あら?  いつのまにか胃ろうの人が普通の食事に変わっている。寝たきりの人が車いすになっている!!スタッフさん曰く正直お年寄りには将来がないと思われるかもしれませんが、こういう奇跡もあるのです。だから、決してあきらめたらいけないんですよと。ほんとうに母の言ったとおりです。けれど….普通の椅子に座っていらした方が車いす、そしてリクライニングの車いすに変わり、点滴の管が痛々しく細い腕に…この方を見ていたら自然に涙があふれてきました。もう、まさに骨と皮。血管、動脈も静脈も透き通って見えて息も絶え絶えです。奇跡は、もう起こらないかも。この施設は私の友人から紹介され...
塾のこと

桜咲く!!

公立高校の合格発表です。今年は3名が一般受験。筑紫中央高校 1名 柏陵高校 2名無事に合格。ほっとしたところです。柏陵高校の二人は順当。筑紫中央の生徒は正直心配でした。どうしても模擬試験ではA判定はおろか、BやCで、私も親御さんもワンランク落とすように勧めました。本人が行きたいことは重々承知。けれど、お兄さんも今年の春から東京の大学に進学。金銭面で、かなり大変だとか。私立も特進コースに合格しているし、どちらに転んでもいいわけですが、そういう事情から最後の最後まで親御さんも悩まれました。けれど、彼女の意志は固かった。見事合格の一報。 私もお母さんも泣いてしまいました。その後本人からも電話。聞けば、自分より成績の良い人が不合格だったと。その合否の分かれ目はいったい何だったのか。多分内申書です。彼女は十分すぎる内申点でした。不合格の子は低かったらしいです。内申点って、どうだろう? そもそも、内申重視になったのは、本番で日ごろの実力がだせないままに終わる場合もある。つまり、今回のように普段の成績はいいのに思うように力が出せない子のために設けられたのです。そして、主要5教科だけではなく、副教科・...
塾のこと

個別授業主体に戻ります。

昨年度中3は一斉授業を多く取り入れて、より高みを目指す塾に生まれ変わる予定でした。しかしながら、やはり、どうしても一斉授業は難しかった・・・掛かりつけのお医者さんのところに夏期講習時期や受験間際に胃薬を毎回貰いに行く話は度々したと思います。その先生が「成績のいい子は小川さんのところには来ない。もっと、大手の有名な塾に行くよ。だから、心労から来る胃痛はなかなか治らないかも」と、おっしゃいました。一瞬あれ?生徒にも私にも失礼なこと言ってる?と思いましたが、そうではありませんでした。「他の塾で成績が伸びなかった人が塾を変わって、別の塾へと言うよりは、小川さんを頼ってくるとよ。小川さんに何とかしてもらいたいと、藁をも掴む気持ちで来るとよ。だから、仕方ないよな、頼ってくるんだから」と、付け加えられました。ある意味目から鱗。 そうだよな、今までだってそうだった。みんな色々な塾に行ってもだめで、駆け込み寺のような感じでプロゼミにやってきていたな。原点に戻るべきだと思い知らされました。私のような個人塾に課せられた使命は、やはりそういうところにあるのだと。昨年度もそういうわけで、個別を主にやりました。そ...
塾のこと

英検会場にて

プログレスゼミナールでは、小6の生徒には英検5級の受験をさせています。小さいお子さんで得意げにネイティブスピーカーのようにきれいな発音で会話をする子もいますが、残念ながら現在の日本の教育では何の役にもたちません。文科省が大きく方向転換しない限り、中学に上がれば、ペーパーテストの点数のみでしか、成績の良しあしは判断されません。そういうわけで、私は必ず受験させます。日本の教育は首をかしげたくなることが多々あります。中1では、英語も、もちろん習いますが、ローマ字も習います。えっ、小学校でしょ?ローマ字は!と思っていらっしゃる方もいるでしょう。確かに習います。 けれど、これまた、何の役にも立たないのです。なぜなら、小学校とは違いヘボン式になるので、ToukyouではなくTokyo.Susiではなくsushi. ですから、下手したら自分の名前が書けない人もでてきます。塩田は、siotaではなくshiotaですからね。色々とほんとにこんがらがってしまいます。なんの中学準備もせずに四月を迎えたら。さて、題名の英検会場についての話を進めます。会場には、さまざまな人がいます。幼稚園児くらいの子もいれば、...
介護のこと

おたふく風邪?

新年早々、母がお世話になっている施設から電話。元日の昼過ぎから高熱、そして、左ほほから耳下腺にかけての腫れ。おたふく風邪なのか、それとも、ばい菌が入ったのかは不明ですが、三が日を挟むので血液検査の結果が出るのも遅くなるので、デイサービスや、他の方との接触が出来ません、個室で隔離させていただいておりますと。90近くなった母、よもや、おたふくかぜとは考えにくい。看護師の姪、いとこの小児科医に母の画像を送っても、腫れが耳の周りではなく片方の顔面全体なので、おたふくかぜでは、ないと、思うとの見解。でも、では、いったい、どこから、ばい菌入ったのかな?ばい菌が体中に回ったらどうしようと却って不安になる。認知症の人は、よほどのことがない限り、体がだるいとか、痛いとかは感じにくくなっています。けれど、さすが初日見に行った時は声も小さくすぐ睡魔に襲われるらしく、話しかけてもうつらうつらしていました。けれど、気をもんでも仕方ない。翌日も様子を見に出かけました。すると、息が荒い。苦しそう。「大丈夫?」の問いかけに「大丈夫……」と答えるのも苦しそう(泣)慌ててナースコールを押す。「あの、息が荒いんですけど!!...
塾のこと

謹賀新年

みなさま、あけましておめでとうございます。気が付けば、29年目に突入。パパやママになった塾生もどんどん増えてきています。私の塾は、○○高校何名合格などの実績を掲げてそれを売り物にしている塾ではありませんから、当然あまり秀才・天才は集まりません。けれど、最近はそうでなくなったのが残念ですが、以前は生徒会や体育祭のブロック長や、部活キャプテン・合唱コンクールの指揮者などをかって出ていた人が多かったです。大手塾に通う子はそういうのを一切やらなかったり、部活も早退していると聞きました。そして、合唱コンクールの打ち上げの日程を決める際も自分たちの塾の曜日でない日に決めたがるそうです。そりゃあ、偏差値は高いだろう、でも、人としてどうだろう?って感じです。いつも、訪ねてきてくれる私立高校の先生に○○さん、結婚しましたよとか、○○さん勉強はさっぱりなので、大学進学はせずに調理師専門学校に行くそうですとかいうと、そうですか?あの子の店なら僕行きますよ。いい子ですからとおっしゃってくださいます。1人2人の高校ではないんですよ、数百人1学年にいるのに覚えてくださっているのです。以前こんなことがありました。プ...
介護のこと

介護認定

母の介護認定が最高の5になりました。介護保険に詳しくない人は大きな勘違いをしています。費用が安くなると思っているのです。そうでは、ありません。受けられるサービスは増えますが、その分お金もかかるのです。同じ施設に入居していても介護1の人とならもしかしたら、2万円ほど開きがあるかもしれません。母は4でも目いっぱいサービスを受けていたので、これ以上増えることはありません。ですから、1単位におけるサービス料が純粋に値上がり。な、な、なんと、5000円もアップしてしまいました。母が以前いた特養があまりにもひどく、費用は2倍になりましたが今の施設に移して3年。母の施設に面会に週2回行くと交通費だけで、1か月6000円近くかかります。その交通費をねん出するために、カーブス体操という健康のために始めた教室を退会しました。そのあと、20代くらいからずっと腰痛もちでしたが、あまりにも痛みが強くなったので整形外科を受診。MRIをとるように言われました。正直MRIもとりたくありませんでした。これまた、6000円ほどかかるからです。けれど、還暦も過ぎている私です、いつのまにか骨折もあるかもしれないし、受けること...
塾のこと

365個の命

今年もあとわずか。一年365日。最近というか相変わらずいじめによる自殺が後を絶ちません。目立ってきたのがいわゆる原発いじめ。震災のあと、福島からやってきた転校生に、放射能だのばい菌など、あるいは、賠償金せしめたんだろうとか、心無い言葉を発するいじめが増えているとのこと。しかも、低学年で賠償金などの言葉がでるらしいので、家庭でいじめている親御さんがそういう話をしているのかもしれません。また、ばい菌呼ばわりされてつらいと担任に再三再四悩みを打ち明けたのに、こともあろうにその担任まで、その児童の名前にきんをつけて呼んでいたそうです。しかも、そのことについて周囲からバッシングを受けることで精神的に追い詰められ心のケアが必要だと学校関係者が言っているというから、驚きです。児童は、まさにそういう思いをしたのですよ。苦しんだのですよ。それを、あなたは気づかなかったのですかと言いたいです。学力の偏差値は高くても心の偏差値が低かったのでしょう。しかしながら、子供はいじめだけではなく、傷つくことがほかにもたくさんあります。親子関係・部活での先生や仲間たちとの関係、そして、私の塾に来ている生徒は私からの叱咤...
塾のこと

私立高校の選び方

いよいよ受験シーズン真っ只中。12月には三者面談で私立高校の受験先が、ほぼ決まります。私の時代には専願というものも、前期・後期試験というものもなく一発勝負。そこで、不合格になったら、そのあと二次募集あるいは三次募集をする高校を受験するしかありませんでした。また、女子校・男子校とちゃんとすみわけされていて、そして、ほとんどが普通科。農業系・水産系・工業系は大学進学希望しない生徒や、正直学力の低い生徒が行くところでした。そして、何よりも公立の滑り止めという位置付けでしかありませんでした。しかも、出身校として名乗っても恥ずかしくないと言われた私立はごく僅かでした。名乗っても恥ずかしくないなどと、なんてことを書くんだと思われるかもしれませんが、本当に私たちが中学生の頃はそういう観点からしか私立を見ていなかったのです。ですから、○○高校だけには絶対行きたくない。あるいは○○高校出身の生徒が国立大学にでも受かろうものなら、ほめてもらえるどころか、なんで、あの高校の生徒が受かったのかと陰口をたたかれるほどでした。しかし、そういわれた高校も歯を食いしばって耐えてきて、特進コースや総合学科・幼児教育・看...
介護のこと

最近の母

二年ぶりに母の姉とご対面にこやかな笑顔を浮かべているが、残念ながら実の姉のことは覚えていなかった。二年前は涙のご対面だったのだけど。お姉さんの方は私の母が実の妹とは認識していたものの、二年前母の施設で会ったことは、すっかり忘れていて、何度も母が営んでいたタバコ屋のことを聞いてきた。帰りしな母に「あの人は誰だった?」と聞いてみたが、それが、誰か全然わからんかった」と困った顔をした。最近は私の妹、つまり末娘のこともわからないようだ。母がその相手を身内と認識しているかどうかは、話し方でわかる。身内以外の人、例えばスタッフさんとかには敬語を使う。実の姉にも私の妹にもそういうわけで、敬語を使う。考えようによっては、社会性は残っていると言えるかもしれない。きちんと、敬語を使い分けているのだから。先日は妹に私を指さして「あれが、私の娘です」と説明していた。「私もあなたの娘よ」と妹が言うと、困った顔をしていた。この話を卒業生のお父さんで、私が通う鍼灸院の先生でもある方に話すと、「私のところもそうです。私を私の兄と勘違いして話しますから、カチンときます」と笑いを交えながら話された。そちらは、実は次男であ...