私立高校の選び方

塾のこと

9c88e25a5315273851e8b9c523d4e224_sいよいよ受験シーズン真っ只中。
12月には三者面談で私立高校の受験先が、ほぼ決まります。
私の時代には専願というものも、前期・後期試験というものもなく一発勝負。
そこで、不合格になったら、そのあと二次募集あるいは三次募集をする高校を受験するしかありませんでした。
また、女子校・男子校とちゃんとすみわけされていて、そして、ほとんどが普通科。
農業系・水産系・工業系は大学進学希望しない生徒や、正直学力の低い生徒が行くところでした。
そして、何よりも公立の滑り止めという位置付けでしかありませんでした。
しかも、出身校として名乗っても恥ずかしくないと言われた私立はごく僅かでした。
名乗っても恥ずかしくないなどと、なんてことを書くんだと思われるかもしれませんが、本当に私たちが中学生の頃はそういう観点からしか私立を見ていなかったのです。
ですから、○○高校だけには絶対行きたくない。あるいは○○高校出身の生徒が国立大学にでも受かろうものなら、ほめてもらえるどころか、なんで、あの高校の生徒が受かったのかと陰口をたたかれるほどでした。

しかし、そういわれた高校も歯を食いしばって耐えてきて、特進コースや総合学科・幼児教育・看護科などを次々に創設。あるいは、男女共学や私立大付属校になったりして、どこの私立高校もとても魅力的なものになりました。
ですから、私自身の指導も変わってきます。正直昔はあまりいい評判を聞かなかったかもしれない。けれど、今は合格実績も有名進学校にもひけをとらないですよ。あるいは、工業科に進んだ後立派に社会で活躍している人もたくさんいますよと、あらゆる面からアプローチしていきます。

また、生徒たちの資質や向き不向きなども加味し、偏差値にこだわらない指導に変えてきています。
例えば偏差値70の高校に行きたいとする。けれど、学力やる気がそして努力度合いが70に満たないのであれば、他を勧めます。絶対無理でしょう。行きたくても行くべき努力もせず、やる気も出さずしてどうやって学力が伸びるでしょう。にも、かかわらず上っ面だけの評判などでブランド意識でいわゆる偏差値の高い高校を受験したがる人も、中にはいます。また、昔のイメージであの高校にはいきたくないとか思う人もいます。 そういう時私はとても悲しくなります。では、現在その高校に合格して嬉々として通っている人たちはどうなんだと。彼らを蔑むことにはなりはしないかと。

人それぞれ、能力は違って当然なのです。
自分は普通の勉強はよくわからないけれど、モノ作りは得意だ、だから、普通科でなく工業科に進みたいと言えば、それでいいんです。生徒を我が子を認めてあげる。それが大切です。

以前、塾の近くの空き地にたむろしていた高校生たちがいました。私の塾の卒業生ではありません。みんな中学の同級生。そして、みんな家族と折り合いが悪いらしい。
ある生徒は福岡市内で御三家と言われる公立高校に落ちたことにより、親が口をきいてくれなくなったとか!!唖然としました。御三家と言われる公立を受験したくらいの学力ですから、現在通っている私立高校もそれこそ私立御三家と呼び声高い高校の一つでした。
親が我が子の人格を否定したらどんな気持ちになるでしょうか?

私はいつもきっと私立にしろ、公立にしろ、普通科にしろ、工業科にしろ、神様がお導きくださった高校に生徒は合格していくものだと信じています。今のところ、本人の意思を一番大切にして、高校選びをされた親御さんのお子さんは楽しい学校生活を送っています。
今年の中学生も来年晴れ晴れとした顔をして高校に通ってくれることを、願ってやみません。

プロゼミ 小川

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