塾のこと

塾のこと

最近思うこと

今、誰よりも早く塾に来る人、あるいは、土、日に自主勉に来る人は、現在の塾生ではなく、全てこの塾を卒業した人たちばかり。 定期考査前であったり、受験目前であったり。 卒業生の一人が塾に自主勉に来る理由を話してくれました。 家では、勉強の質が落ちるからと。 確かに家庭環境は、人それぞれ違います。各自個室を与えられている人もいれば、自分の勉強部屋がない人もいるかもしれない。 けれど、最近のデータでは、自分の部屋でなくリビングに学習机を置き、そこで、勉強するほうが能率が上がるとも言われています。 その生徒が言うのは、きっと、そういうことではなくて、自分に甘えが出るということではないでしょうか? つい、TVを観すぎてしまう。すぐ、休憩して、何かをつまみたくなる。あるいは、ソファーやベッドに横になってしまう、等々。 自分を律することが出来る人は家でもいいのでしょうが、定期テスト前などに、このままでは成績UPしないなと思う人には私は常に声掛けをしています。塾に自主勉においでと。 多分その人たちは、その、卒業生曰く勉強の質が家では間違いなく落ちるであろうことが、予測されるから私は言うわけですが、そうい...
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昔の子供と今の子供

塾を始めて27年。その間に保護者の考え方も子供の勉強に対する姿勢もずいぶん様変わりしてきたように感じます。 よく、学級崩壊の話を聞きます。担任は決して新人の先生ではありません。ベテランの先生です。にもかかわらずクラスをまとめることができなくなり、うつ病を患い休職退職を余儀なくされた先生も多いと聞きます。 塾を始めたころは、最初生徒さんをお預かりする時「先生、うちの子がいう事を聞かなかったら殴るなり蹴るなりしていただいて構いません」とおっしゃるお母さんが大半を占めていました。 そのころのお母さん世代はほぼ私と同年代でした。つまり、私たちが小中学校の頃体罰という言葉すら聞いたことがなかったような時代です。 悪いことをして口で叱ってもわからないのなら手が出る。そこに感情をむき出しにして怒りにまかせて体罰をふるう先生など皆無だったと、思います。 私が今でも印象に強く残っているのは、高校生の時、クラスの半数以上の男子が平日朝からボーリングに興じ大幅に遅刻して登校した時のこと。 運悪く?よその担任の先生にぞろぞろボーリング場に入っていく姿を目撃されていました。そして、全員の名前を(女子高が前身だっ...
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あなたのためよ

今回は、近頃、メデイアなどで言われている、本当に「あなたのためよ」という言葉は子供をだめにする言葉なのかについて、話してみたいと思います。 勉強における「あなたのためよ」の場合 私は、いつも、生徒に聞きます。 「あなたのためよと、お母さんから言われたら、自分のためではない。親の見栄のために言われていると思うでしょう?」と。すると、殆どの生徒がそうだと頷きます。 そして、私は「確かにそれもあるかもしれないけれど、ほんとうにあなたのためなのよ」と続けます。正直、親はそりゃあ、わが子がいい高校に入ってくれた方が嬉しいし、鼻も高いでしょう。でも、それくらい良くないですか?人間だもの、仏様じゃないんだもの。 そして、生徒自身も大人になって出身校聞かれたとき堂々と名乗れる高校の方がよくないですか?で、ここでいう名乗れる高校というのは決してレベルの高い高校という意味ではありません。 よく、なんのために勉強をするのかとか、因数分解が何の役に立つんだとか、偏差値の高い高校に入るのが、そんなに偉いのかとか生徒は言います。 確かに専門分野に進まないのなら学問そのものは、なんの役にも立たないかもしれない。 偏...