塾のこと

塾のこと

オンラインは嫌いだ

コロナの影響で、オンライン授業を売りにした塾が続々と登場しています。また、既存の塾でもオンラインとの併用あるいは、オンラインのみの受講者も募集しています。 正直再び感染者が急増し、学校の部活などのクラスター発生に、いわゆるコロナ鬱のようになり、学校に通えていない子供たちもいるようです。 当塾の生徒達も、うつにはなっていませんが、夜になっても暑さが続くこの猛暑、わざわざ通塾したくないなと口にする子もいます。私も、若干思います(笑) 確かにオンラインは便利。以前の投稿でも生徒たちと面白いキャラクターになって、結構楽しんでやれたことも書いています。ただ、あまりにも家庭環境が見えすぎて困ったとも書いています。 けれど、それ以外にも、何か腑に落ちないものを私はずっと感じていました。そして、その理由に最近気づきました。 私は、塾の優先順位を知らず知らずのうちに、勉強以外のことを上位にあげていたのです。 よく、生徒に成績だけUPさせたいなら、学校には行かなくてもいいと考える塾もあるよ。と私は言います。塾で、学校でのまどろっこしい説明を聞かずにさっさと進めた方がどれだけ効率的かと。 中3の3学期は、仮...
塾のこと

学校再開

ようやく緊急事態宣言も解除され、学校も分散登校ではありますが、再開されました。 学校がお休みの間、当塾では、3密を防ぐために時間を区切り1人ずつの指導を心がけ、 コロナ感染が深刻さを増してからは、ラインによる、オンライン授業に切り替えました。 これって、相手の画面に自分の顔が、かなりのアップで映し出されるわけで、少々抵抗がありました。みんなの、ぴちぴちのお肌を見るにつけ、がっかりしたり、恥ずかしかったり。 でも、これまた、生徒が教えてくれたのですが、色々なキャラクターに変身できる機能があり、そのたびに、うさぎになったり、猫になったりして、なるべく、生徒の祖母世代の私は、自分の顔をカモフラージュしながら、頑張りました(笑)。 生徒たちは生徒たちで、大口開けてがつがつ、ものを食べるおデブキャラになってみたり、ちびまる子ちゃんのおかっぱ頭になってみたりと、楽しみながら、約2週間、ほぼ、毎日頑張りました。 けれど、オンラインは便利なようで、Wi-Fi設置場所がリビングなどにおいてある場合は、どうしても、他の家族の様子も知らず知らずに映し出され、集中力にかける場面もありました。友達と携帯で大声で...
塾のこと

コロナの影響で様変わり

3月、公立高校受験の月。私立高校は、まだ、卒業する前に合格発表があります。 朝一番にバイク便で学校に運ばれますが、生徒自身が知るのは、放課後。みんな、授業とか上の空で耳に入らないですよね。 最近はインターネットが普及。家庭でもパソコンを持つ家庭が増えました。そんな、ご時世ですので、保護者の方も、私も、9:00の発表と同時に震えた指先でスクロールしていくわけです。 公立は、みんなで、高校に行き、担当者が模造紙を何枚も張り合わせて作成した巻物(笑)を仰々しく開いて張り出していくのを、今や遅しと固唾を飲んで待つわけであります。 そして、自分の受験番号を見つけるや否や、携帯で母親に、そして塾の先生に報告するわけです。 「せんせ~!受かった!」あるいは「ごめんなさい」と言ったきり、号泣する場合もそれは、ある。致し方ない。 私の時代は、公衆電話。10円玉を握りしめて長蛇の列に並ぶ。私の母校は福岡中央高校。自宅から、徒歩15分くらいのところに位置します。最初は、じりじりしながら、順番を待っていましたが、こりゃあ、家に帰って報告したほうが早いと、小走りに帰りました。 母は、てっきり、電話があるものと思...
塾のこと

感情が薄い子供たち

みなさん、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。 お久しぶりの投稿になりました。 さて、最近あるTV番組で興味深い話を聞きました。子供の成長を見てもらうために行く健診。 そこで、あるお母さんは先生から、あなたのお子さんは、とても、感情が薄いです。喜怒哀楽がはっきり出せるように、してくださいねと、言われたそうです。 普通、健診といえば、体重が足らないだとか、身長が標準以下だとかを言われる感覚ですよね? きっと、そのお母さんも面食らわれたかもしれませんが、いい先生に出会われたと思います。 それから、お母さんはあることに気づかれました。ある、お笑い芸人がTVの画面に映ると大声で笑うことを。私も好きです。「千鳥」の大悟です。あの、独特の岡山弁で、のらりくらり話すところがたまりません。この、赤ちゃんは通好みですね(笑)粋ですね(^^♪ で、実際会わせてやろうと、ある企画番組に依頼。実際会うことができることになり、いざ、ご対面。すると、ブラウン管(いや、今は違うか、笑)から憧れの人が実際飛び出してきたことに驚いたのか、なんと、号泣。笑顔はついに見られませんでした。けれど、お母さんはそれで...
塾のこと

教育虐待

最近、父親が、小6の我が子を刺殺したという、事件があった。 私立中受験に向けて自宅で父親が勉強を教えていたのだが、なかなか成績が伸びない。 勉強量も足らない。厳しく厳しく何が何でも名門私立中に合格させるべく、これだけ教えているのに自分の思い通りの成果を出せない息子に、父親は絶望し、腹も立て、刃を向けてしまった。 そのニュースの後にも同じような理由で、我が子を引きこもりにしてしまった父親がいるという話も聞いた。 こういったことは昔からあったとは思う。親や教師が、教育・しつけの一環として体罰をふるっても認められてきた時代だ。その時代に生きてきた両親に育てられてきた子供が今度は親となり、同じように我が子に接する。ごく、自然の成り行きだ。自分もそのように教えられしつけをうけ、いい学校、いい会社に行ったのだ。だから、我が子にもそうなって欲しい。そうなるべきだ。いや、そうなるに決まっているという、強い思い込み。 しかしながら、今の子供は塾で指導していても思うのだが全然堪え性がない。 昔はこうだったんだよと、両親やベテラン教師に言われると辟易として、自分はそうなるまいと思っても実際やはり、同じことを...
塾のこと

子どもの日

子どもの日 今年は10連休。 令和の時代が始まる。 毎年日本の出生率は低下の一途をたどっている。 その反面世界各国では出生率こそ増加しているが平均寿命は延びることのない貧しい国もたくさん存在している。 私はなぜだか最近TVなどでその子供達のいたいけな姿を目にすると、とても心の痛みを覚える。昔から、その痛みを持ち合わせてはいたが、だからといってその子供たちの為になにがしかの寄付をしようなどとは、思いもしなかった。それどころか、こっちが寄付してほしいくらいだと、どこか醒めていた。 けれど、今は違う。 昔よりも確実に収入は減っているのに、何かしてあげたいというう気持ちに突き動かされる。 だから、わずかではあるが、国境なき医師団とユニセフに毎月寄付をすることにした。 自分の心境の変化の一因は、今の塾生(いや、日本の大半の若者たちにも言えること)にあるような気がする。 刹那的と言おうか、他人のことには無関心すぎると言おうか、表情に乏しい子も多い。 弱いものに対する慈しみの眼差しも持っていないが、強いものへの反骨心、闘争心も、何もない気がする。 そして、そういうこととは裏腹に必死で生きようとしてい...
塾のこと

詐欺の子

最近NHKで実話をもとにしたドラマが放送された。 オレオレ詐欺に加担した、少年たちの証言をもとに構成されていた。 所謂、受け子と呼ばれる役をやらされていた、いや、やっていた人間の中には、中学生の男の子もいた。 気楽にお小遣い稼ぎができることに魅力を感じたのか? そうではないようだった。考えてみると、オレオレ詐欺は一人ではできない。そこに、必ず仲間がいる。その子は、そういう仲間たちと一緒にいること、そのものが楽しくてしようがなかったと言う。 その子の家は、共稼ぎか、あるいは、母子家庭か、定かではないが、家に帰ると妹はテレビゲームに夢中。テーブルの上には母親からの置手紙。 「焼き肉ピラフあるから、食べてなさい」母親が働きに行く前に作ってくれているのか? いや、何のことはない。冷凍庫にぎっしりと詰まっているピラフを電子レンジでチンするだけだ。その子は、詐欺仲間たちと買ったスナック菓子や飲み物をワイワイガヤガヤ言いながら食べる方が楽しくてたまらない。さみしさを埋められるからか。 ただ、我が子を思いよろしくお願いしますと頭を下げる老母に対し、徐々に罪悪感を募らせていく。そして、自ら警察に捕まるべ...
塾のこと

類は友を呼ぶ

「類は友を呼ぶ」 私の好きなTV番組に「あいつ、今何してる?」という番組がある。 有名人たちのかつての友人の今を追跡する番組だ。 そして、時折有名学校を卒業した人たち(芸能人ではなくあくまで素人さん)の現在が放送される回もある。 最近は福岡県下TOP高修猷館高校の卒業生の今を追跡していた。 修猷館と言えば偏差値70越え。福岡市では、福岡高校・筑紫丘高校と共に御三家と言われている。北九州を入れれば東筑。この高校はまさに文武両道。甲子園にも何度も出場しており、また、名優高倉健さんの母校としても知られている。ちなみに私の姪も東筑。 ここで、姪の話を出すにはまあ、理由があります。 さて、話を戻そう。 その修猷館で長年教鞭をとっておられる先生が、一人の学生の名をあげました。 天才だった。円周率は確か300桁まで覚えていましたと。 番組がその学生の現在を追跡した結果、アメリカ在住。NASA勤務だった。 ゲストたちは一様に「はあ!すげえ~」と感嘆の声をあげていた。 彼は幼い頃からとても数字に興味があったらしく、幼稚園の頃は、友達と、倍数をどこまで言えるか競走したという。 2・4・6……とずっと続けて...
塾のこと

合唱コンといまどきの家庭環境

毎年11月は、中学校では合唱コンクールが開催される。 10年ほど前までは、生徒たちが一丸となり、朝練などを行い、その後は焼き肉店やカラオケで打ち上げというのが定番だった。 打ち上げの日が塾の日と重なるときは、私と生徒たちの攻防が始まる。結局私が折れてしまうのだが。 中3などは、まさに追い込みの時期ではあるが、みんなで頑張ったという達成感を打ち上げで味わいたい気持ちはわからないでもないから。 しかし、最近の生徒たちは違う。 とにかく醒めている。 前回のブログで書いた動物園状態のクラスでは殆どの人が練習に参加しないらしい。個人主義というよりエゴ、つまり身勝手さが蔓延している。 みんなと協力する気持ち、大切さなどが、段々わからなくなってきている。 自分さえよければ、他人はどうなってもいいという人間が多くなっている。 それは、家庭においても昔に比べ個人主義が目立ち始めていることに要因の一つがあるようだ。 一緒に食卓を囲まない。一家で何かをするわけでなく、個々が自分のやりたいことに没頭する。一昔前の一家団欒などがなく、家族間も希薄になっているようだ。 ただ、今は、共稼ぎの家庭が多い。十分な家計で...
塾のこと

パワハラと動物園

最近パワハラのニュースが後を絶たない。 知り合いの塾の先生が、自分達も気をつけておかないと、いつ訴えられるかわからんよと、冗談交じりに言っていた。 よく、コメンテーターがこう言う。 「昔は良かったけれど、今、それをやったらアウトだ」と。 そのコメントはおかしくないかと、私はいつも思う。 昔だろうが今だろうがダメなものはダメ。それを踏まえたうえで最近の事例を考えてみる。 ここまで書くとさぞかしパワハラへの非難の意見のオンパレードと思う人もいるかもしれないけれど、その逆。 例えば、「俺に挨拶もなかった」と言われた。普通何かの団体に所属していて、そこの長たる人がいれば、まず一番に挨拶をするのは当然、すべきである。威圧的に言ったかどうかとか、人により方言やアクセントの違いもあるだろうから、いちいちあげつらう必要はないと、私は思う。 私は生徒に対しかなり強くものを言う。泣いた人も多数。でも、間違ったことは絶対言っていないし、優しい言葉で諭すように言っても一向に悔い改めないから強い口調になる。 そもそも、社会に出れば、色々な人間に出会う。 社会に出るまでは蝶よ花よと育てられ、周囲にも穏やかで優しい...